空手が強くなる?!筋トレの効果

空手と筋トレの記事で、台東区三ノ輪周辺はトレーニングジムが乱立(?)している!という記事を書きましたが、最近日比谷線三ノ輪駅前にまた新たに24時間オープンのクラブがオープンしました。ウチから半径200メートルぐらいの中に同じようなのが3つもある。また南千住には荒川区の総合スポーツセンターがありその中にもトレーニングルームが充実していて私もよく利用しています。さらに南千住駅前には大手のスポーツクラブがあります。三ノ輪や台東区に限らず、今筋トレやフィットネスが注目されているのでしょう。

では筋トレにはどんな効果があるのでしょうか。空手と筋トレの記事では、空手と筋トレに対する誤解について書きましたが、もちろん空手の技術を向上する効果も筋トレにはあります。

空手に限らず、特に瞬発系・スピード系競技に必要なパワーの元になるのは「筋力」です。筋力は筋肉の断面積、つまり太さに比例します。適切な負荷・セット数・頻度・食事で計画的にプログラムされた筋トレを続ければ筋肉を太くし筋力をアップすることができます。

しかし体重は増やしたくないけどパワーは向上したい、という場合でも適切な筋トレで目に見えて太くすることなく筋力をアップすることができます。筋肉は無数の筋繊維の束で構成されていますが、力を発揮する時に全筋繊維が働くわけでは有りません。しかし適切な筋力トレーニングをすることで今まで働いていなかった筋繊維も働くようになり筋力が向上するのです。

一方で、適切ではない負荷、例えば腕立て伏せや屈伸、腹筋などを何十回、何百回もできるような軽い筋トレは、逆に筋力を落としてしまったり細くしてしまう効果があります。これは数多い筋トレや長い時間の運動は「有酸素運動」になってしまうためです。筋力アップと筋肥大をさせるには短時間に集中して筋肉に高負荷をかける「無酸素運動」でなければなりません。

また、空手の場合、例えば突きのスピードを直接的にアップするのは肩の三角筋前部、大胸筋などの体幹の前面と二の腕裏側の上腕三頭筋などの筋肉です。ベンチプレスでこれらの筋肉を鍛えることができます。しかし同時に反対の背中側の背筋や二の腕前側の上腕二頭筋の筋力を向上する事でさらに突きのスピードを向上することができます。

なぜなら背中側の筋肉は突きを「止める」働きをします。車もスピードを出せるのは強いブレーキがあるからこそです。強く速い突きを出すには確実にストップさせる強いブレーキがなければロケットパンチのように腕が肩から吹っ飛んでしまいます。

このような筋肉の関係を「主動筋」「拮抗筋」と言いますが、両方をバランスよくトレーニングする事でフィジカルがより向上します。空手の場合は引き手を強くするために背中側を鍛えるのは必須です。

さらにベンチプレスやスクワットのような筋トレは体幹筋の筋力を向上します。いくら突きや蹴りが強くても体幹筋の筋力が弱いと突くたび蹴るたびに体がぶれてしまいパワーもスピードも半減してしまいます。形でも組手でもそいうう人いますよね。体幹ブレが大きいほどエネルギーも浪費しいわゆる「スタミナがない」状態になってしまいまい、集中力の低下も招きます。

さっきの「ブレーキ効果」は組手のフットワークも強くします。脚を速く動くにはやはり下半身の強いブレーキが必要です。速いターンができる敏捷性は下半身の筋力の強さから生まれるのです。

このように「正しい筋トレ」には空手をレベルアップする効果が盛りだくさんであります!